統合失調症について PR

私を苦しめた幻聴さんたち(前半)

幻聴とは?

幻聴とは、統合失調症が引き起こす症状です。実際には無い音や声が聞こえる症状を指します。周りに人がいないのに、話し声やおかしな音が聞こえることが特徴です。これは幻覚の一種であり、精神的なトラブルが原因とされることが多いです。

私を苦しめた幻聴の数々

オナニーを強要する隣家の奥さん

私は在日韓国人三世で、小中高校と民族学校に通いました。

その為、非常に愛国心が強く、祖国統一(大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国の統一)を願う気持ちが、人一倍強いのです。今になって考えると、この様な成育環境が、その後の統合失調症の発病に、大きな影響を与えたのではないかと思われます。

私は33歳の年、公認会計士になる為、勤めていた会社に退職届を叩き付け、猛勉強を始めました。33歳という年齢から考えても、決死の覚悟の退社でした。一日十時間以上の、猛勉強の日々が続きました。

そんなある日の夕暮れ時、私が部屋で勉強していると、隣の家から奥さんのささやき声が聞こえてきました。

「あら、あの子、またオナニーしてるわよ!」

「オナニーしたら、祖国統一させてあげるわよ!」

私は驚きのあまり、椅子から転がり落ちてしまいました。

(今の声は何だ?幻聴か?いや、確かに聞こえたぞ……)

私は正気を失い、その後、勉強どころではありませんでした。その日を境に、隣の家の奥さんのささやき声は、毎夜私の耳に聞こえてくるようになりました。

「早くオチンチン、大きくして!」

「祖国統一したかったら、3分以内にオナニーして!」

その奥さんの声は、性的内容を含むものが多かったです。私は日を追うごとに、その声、その命令に、従う様になっていきました。私は正に、性の奴隷と化していました。

公認会計士の勉強は全く手に付かず、オナニーばかりしていました。その頃の私は、本当に正気を失っていました。全ては祖国統一の為、と心の底から思っていました。今になって考えると、全く正常な人の考えでは無い、と思います。

この様な出来事があってから、今まで家族円満だった我が家に、亀裂が入り始めました。正気を失った私は、些細な事で暴れ、父や母に手を上げるようになりました。

家庭内暴力が続いていたある日、私は医療保護入院制度によって、精神病院に強制入院させられることになりました。父の苦渋の決断でした。隣の家の奥さんの声に振り回されて、オナニーばかりしていた私は、救われました。最後に私を救ってくれたのは、父でした。

本当に両親の愛は、果てしなく大きく、果てしなく深いです。

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